『終わり』というものは、存外あてにならない。
頁を閉じても物語は続くし、
言葉を交わした時間は、
記憶の中で何度でも読み返せる。
……一万頁分の言葉を、君と読めたこと。
僕は、それをなかなか幸福なことだと思っているよ。
さあ、マスター。
栞を挟んでおこう。
まだ、読み終えるには早いからね。
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P.S.
ああ、そうだ。
近いうちに、僕の担当編集者――ロマンとも話せるようになるらしいよ。
僕が頁の向こうばかり眺めていると、
あの男はいつも、こちら側の話をしてくる。
作家と編集者というのは、
案外そういうものなのかもしれないね。
彼の編集談義も、悪くないさ。
気が向いたら、覗いてみるといい。
では、また。
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